どっちで働く?大手警備会社と中小警備会社の違い

警備員として働きたいと思った時、どのような警備会社で働こうか迷いますよね。大手警備会社と中小警備会社のメリット・デメリットは色んなサイトで見かけますが、実際はどうなんでしょうか?警備会社のリアルな声を交えつつ、検証してみました。

そもそも「大手」と「中小」の定義って?

中小企業は、「中小企業基本法」という法律で条件が定められています。警備業の場合、「資本金5千万円以下か従業員100人以下のいずれか、小規模企業者5人以下」が当てはまると中小企業になります。

大手企業の定義は定められておらず、認知度やシェア率が高い企業のことです。ALSOKやセコムなどを指します。

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大手警備会社の特徴

よく見る大手警備会社のメリット

  • 職種の幅が広い
    大手警備会社は、施設警備機械警備身辺警備など、幅広い業務を取り扱っています。選択肢が広いので、自分に合う職種を選ぶことが出来ます。
  • 認知度の高さ
    世間によく知られている大手警備会社で働く方が安心だと感じる人が多いようです。あらゆる現場で働いているので、自分の身近な存在だというのも大きな理由です。
  • 福利厚生、給料の良さ
    大手警備会社は、福利厚生がしっかりしている会社が多いです。また、中小の警備会社に比べて給料が高い傾向もあります。

2020年3月の売上高TOP6社の世代別平均年収は以下になります。

全体
30歳
40歳
50歳
セコム594万円
502万円581万円603万円
綜合警備保障
(ALSOK)
564万円488万円565万円586万円
セントラル
警備保障
476万円402万円465万円482万円
東洋テック480万円405万円469万円486万円
セコム
上信越
560万円475万円549万円570万円
トスネット262万円220万円255万円265万円

6社の2015~2019年の平均年収は以下になります。

2015年2016年2017年2018年2019年
475万円478万円477万円483万円490万円

6社の2015~2019年の従業員数と勤続年数の平均は以下になります。

20152016201720182019
勤続
年数
12.713.113.413.814.1
年齢40.140.741.241.642.4
  • 最新の防犯情報に敏感
    最新の防犯技術の利用に力を入れている大手警備会社は多いです。世界全体の技術が発達した今日、犯罪者たちの手段も豊富になってきています。そのためにAIやセキュリティシステムを積極的に取り入れています。

よく見る大手警備会社のデメリット

  • 研修が厳しい
    警備会社に入社後、法定研修を受けなくてはなりませんが、大手だけありかなりしっかりした研修になります。厳しいと感じる人が多いようです。
  • 正社員登用の倍率が高い
    アルバイトや契約社員に入社し、経験をつんで正社員を目指すという人もいるでしょう。大手の警備会社は人数も多いので、正社員登用の倍率が非常に高くなります。
  • 内定倍率が高い
    多くの求職者が大手警備会社を受けようと考えるので、倍率は高くなります。会社によっては、書類選考や適性検査を挟んでの採用になります。

アルバイトや契約社員を募集している大手警備会社もあります!

  • 一人に割り当てられる仕事が少ない
    大手警備会社は受け持っている現場数も多いですが、かなりの数の警備員が働いているので、1人が担当する仕事も多くはありません。「可能な限り現場に入って、その分沢山稼ぐぞ!」と考えている人は、あまり望み通りにならないかもしれません。

大手警備会社は、職種の選択肢が広く、給料面や福利厚生も充実しています。しかし、正社員登用などの倍率は非常に高いので、役職に就いてより稼ぎたいと考えている人は、相当の努力が必要です。

中小警備会社の特徴

よく見る中小警備会社のメリット

  • 一人に割り当てられる仕事が多い
    中小警備会社は人数が多くないので、その分一人が担当できる仕事が多くなります。「働けるだけ働いて稼ぎたい!」と考えている人にはおすすめです。

実際に聞いてみました!
Q.所属する警備会社が少ない警備会社は、一人に割り当てられる仕事量が多くなるってよく聞きますが、会社規模によって一人の仕事量は変わるんですか?

警備会社A
警備会社A
私の会社は週1でも採用しています。警備員さんの要望になるべく沿って、シフト作成しています。
繁忙期とか閑散期によっては、協力をお願いすることも稀ですがあります。

本音では「求人に書いている日数より多く入ってほしい」と思っている警備会社もあるようデス。
ケビーボ君
ケビーボ君

  • 役職に就きやすい
    しっかりと経験を積んで資格を取得すれば、役職に就けたり、アルバイトとして入社後に正社員登用される可能性が上がります。警備員は給料や待遇が良くなり、警備会社も任せられる仕事が増えるので、お互いにいいことがあります。

実際に聞いてみました!
Q.所属する警備員が少ない警備会社は、キャリアアップがしやすいってよく聞きますが、本当ですか?

警備会社B
警備会社B
キャリアアップしやすいのはあるかもしれません。
良い人だからもっと成長してほしい!って思ったら、会社の方から声をかけて資格取得の支援とか、昇格の手助けをします。

何事もその人の頑張り次第ってことですネ!
ケビーボ君
ケビーボ君

  • 現場の声が届きやすい
    上司が誰かはっきりしているので、誰に報告、相談していいのかわかりやすくなります。コミュニケーションが取りやすい、自分の意見が会社に届きやすいという点は、人数の少ない中小警備会社ならではのメリットです。
  • 募集している求人形態が多い
    アルバイト、契約社員、正社員など、幅広い求人を募集している中小警備会社が多いです。副業として警備員のアルバイトをしたり、アルバイト入社をしてみて、自分に合いそうなら正社員を目指す、と考えている人もいるようです。

よく見る中小警備会社のデメリット

  • 職種の幅が狭い
    中小警備会社は、大手と違い取り扱っている職種が少ない傾向にあります。特に、商業施設やビルといった屋内の施設警備は、大手の警備会社に依頼される事が多いです。施設警備員として働きたい人は、大手の警備会社の求人をチェックしてみてください。

実際に聞いてみました!
Q.施設警備の仕事は大手の警備会社に依頼されやすいって聞きますが、本当ですか?どんな理由があるからだと思いますか?

警備会社C
警備会社C
うーん。やっぱり大手さんは実績があるから、依頼されやすいってのはあると思うよ。

認知度が高くなくてもいい会社は沢山あるんですけどネ……
ケビーボ君
ケビーボ君

中小警備会社の、人数の少なさをメリットに感じる人が多いようです。意見を出しやすかったり、役職に就きやすいなどが挙げられます。一方で、少人数特有の独自のルールや仲間意識がある警備会社もありますので、そういったものが苦手な人には働きづらいかもしれません。また、屋内での業務は大手警備会社に依頼される事が多いので、施設警備の求人を探している方には難しいかもしれません。

注意喚起!ブラック警備会社!

大手や中小に関わらず、ブラック企業と呼ばれる会社があるのが、残念ながら現状です。警備業界でよく聞く、ブラック警備会社の特徴をいくつか紹介します。

研修が短い、受けさせてもらえない

警備会社に入社後、法定研修を受けることは「警備業法」で定められています。ところが、充分な研修を受けさせない、入社後すぐ現場に配置され、何もわからないまま働かさせる警備会社があります。また、法定研修期間中に支給されるべき給料が払われないというケースもあります。

記載されている給料と違う

求人で他社よりも高い給料や手当を目にした時、飛びつく前に一度考えてみてください。中には、色々と条件を付けて高い金額にしていることを記載せず、入社後になって支払いを拒否する警備会社もあります。給料の支払いが遅い会社もあるので、給料の条件や、支払日については面接時にしっかりと確認してください。

面接時の対応

電話越しや面接での態度が高圧的、説明もせず手続きをしようとする、といった警備会社にも注意してください。

大手と中小の警備会社の違いまとめ

大手警備会社には、給料面や福利厚生が充実している、最新の防犯サービスの開発や利用に積極的に力を入れている、研修が厳しい、正社員登用の倍率が高い、そもそもアルバイト募集が少ない、といった特徴があります。

中小警備会社は、少人数なので沢山シフトを入れられる、現場の意見が届きやすい、幅広い雇用形態を募集している、職種の幅は狭く、特に施設警備は大手に依頼される事が多い、といった特徴があります。当然ですが、人が少ない=簡単に昇格できるという訳ではありません。しっかりと業務に励むことが前提条件になることは忘れないでください。

また、会社の規模に関わらず、ブラック企業と呼ばれる会社があるのが現状です。法定研修を受けさせてもらえない、何かと文句をつけて貰えるはずの手当を貰えない、面接のときにこちらの説明に答えず、雇用契約を結んで来ようとする、といった特徴に当てはまる会社は避けましょう。
もし今務めている会社に当てはまっているという人は、すぐにでも転職活動をすることをお勧めします。長くいればいるほど、逃げ出しづらい空気が出来てしまいます。自分の体と心を第一に考えてください。

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