工事現場や駐車場などで交通誘導を行っているのが警備員です。
そんな警備員の仕事に就くには、必ず研修をしなければならないことはご存知ですか?
警備員の研修の内容や、その間の給料などについて見ていきましょう。
警備員の研修はアルバイトでも受けなければいけないの?
警備会社に採用されると、すぐに交通誘導などの仕事ができるのでしょうか。
実は、警備員として働き始める前には、社員志望、アルバイト志望関係なく必ず研修を受けなくてはなりません。
「警備業法」という法律があり、「警備業法」第21条第2項に「警備業者は、警備員に対し必ず教育を受けさせなければならない」との旨が書かれているからです。
また、研修期間中の給料は、必ず支払われることになっています。
ですが、その研修中の給料の金額は、警備会社によって異なり、最低賃金の会社もあれば、通常働く場合の時給と変わらない会社もあります。
新任者の場合、4~5日間に分けて計20時間研修を受けなければならず、研修中の給料は2~3万円ほどになることが多いようです。
研修の時間は「警備業法施行規則」によって決められており、新任者であれば、「基本教育」と「業務別教育」を合わせて20時間以上受けなくてはいけません。
ですが、過去3年間で通算1年以上警備員の経験がある人や、警察官であった経験が通算1年以上ある人は、新任研修が減免されます。
1年以上の警備経験がある人は、「基本教育」と「業務別教育」合わせて7時間以上、警察官経験のある人は合わせて13時間以上になります。
警備員の研修はどの様な事をするの?
警備員の研修の内容は「警備業法施行規則」という規則の第38条において決められており、「基本教育」と「業務別教育」という2つ分野があります。
「基本教育」では
・警備業務実施の基本原則について
・警備員の資質向上について
・警備業法ならびに警備業務の適正な実施をするにあたり必要な法令について
・事故発生時、警察機関への連絡方法や応急処置の方法について
・護身用具の使用方法および護身方法について
この5つのことについて学びます。
「業務別教育」とは5つの分野に分かれている警備業務を学ぶ研修です。
・警備対象施設(事務所や住宅、商業施設など)での盗難や火災防止のための監視、巡回の警備
・工事現場や駐車場、イベント会場において、人や車両誘導業務
・貴重品等を運搬する車両の警備
・人の警備(ボディーガード)
・機械の警備
この5つの分野それぞれについて、詳しく学んでいかなくてはなりません。
「基本教育」も「業務別教育」も、部屋で椅子に座りDVDを見る内容のものと、実際に動作を行うものの2種類あります。
また、警備員としての資質を向上させるために、警備員の基本姿勢と礼式を学ぶ時間があり、その時間ではしっかりと声を出して研修を行うことが重要です。
警備業務で実際に働く際には、声を出さなくてはならない現場も多くあります。研修でそのための練習をしっかりとしておきましょう。