人間関係で悩んだ人は「なるべく人と関わらない仕事に就きたい」と思うものです。近年は、特別なスキル・資格なしで、人間関係を極力減らした仕事の選択肢が増えています。職場の人間関係でお悩みの方は、人と関わらない仕事に転職するのも選択肢のひとつです。
本記事では、人と関わらない仕事のおすすめ10選を紹介します。人と関わらない仕事に就くメリット・デメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
人と関わらない仕事が増えている3つの理由
現代において、人と関わらない仕事が増えた理由を3つ見てみましょう。
- 職場の人間関係を避けたい
- 接客をストレスに感じる
- リモートワークが普及した
人と関わらない仕事をお探しの方は、関連記事も参考にしてみてください。
《理由1》職場の人間関係を避けたい
自分のペースを乱されたくない人にとって、職場の人間関係はストレスになります。性格的に合わない人がいたり、上司・部下とのコミュニケーションが苦手だったりすると、人と関わらない仕事を選ぶ理由になるでしょう。
厚生労働省から発表された「令和4年 雇用動向調査結果の概要」によると、離職した人のうち人間関係が理由であるケースは、男性で8.3%、女性で10.4%です。(※)社内の人間関係を避けるため、人と関わらない仕事を選ぶケースは一定数あります。
(※)参考:厚生労働省「令和4年 雇用動向調査結果の概要」P2
《理由2》接客をストレスに感じる
顧客や利用客との関わりを苦痛に感じて、人と関わらない仕事を選ぶ方も少なくありません。接客業やサービス業で気難しい人を相手にしたり、クレームを言われたりすると、人と接する仕事がストレスになることもあるでしょう。
1人でできる仕事だとしても、コミュニケーションを完全に無くすことは困難です。しかし、接客や電話対応は少なくなります。黙々と仕事に集中したい方は、人と関わらない仕事を選ぶのがおすすめです。
《理由3》リモートワークが普及した
リモートで完結する仕事が増えたことも、人と関わらない仕事を選ぶ方が増えた理由のひとつです。2020年、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛への対策として、多くの企業がリモートワーク体制を整えました。
通勤時間がないうえ、場所を選ばずに働けるリモートワークなら人と接する機会が減ります。メールやチャット、ビデオ会議で対応できる仕事も多くあるため、人と関わらない仕事も自然と増えたと考えられます。
人と関わらない仕事10選【未経験・資格なしOK】
人と関わらない仕事の一例を、10個ご紹介します。
- 警備員
- 検針員
- ビルメンテナンス
- 工場作業員
- トラック運転手
- 配達ドライバー
- 清掃員
- 自動販売機の補充スタッフ
- 新聞配達
- 農家
それぞれの仕事内容を詳しく解説するので、自分に合った仕事を探してみてください。
警備員
警備員は、道路や施設などの警備を行い、安全を守る仕事です。なかでも、商業施設やオフィスビル、公共施設の警備を担当する「施設警備」の仕事は、人と関わる機会が少なくなります。
厚生労働省のデータ(※)によれば、施設警備員のメインとなる仕事内容は次の3つです。
- 防災、防犯のための施設内巡回 84.7%
- 不審者を発見した場合の声掛けや退去要請 74.6%
- 施設の入退出管理 71.2%
(※)参照:厚生労働省「施設警備員 – 職業詳細 | job tag」
業務中に施設の関係者と軽く話す必要はあっても、深い会話をする機会はほとんどありません。立ったり、歩いたりする体力があれば、50代〜70代でも警備員の仕事に就けます。
警備員の仕事について詳しく知りたい方は、関連記事も参考にしてみてください。
検針員
検針員とは、電気・ガス・水道といったライフラインの使用量を調査する仕事です。次の2つが、検針員の仕事になります。
- 各家庭を回ってメーターを確認する
- 検針票(用紙)をポストに投函する
顧客に声をかける必要がないほか、説明や営業といった業務もありません。検針中に住人と会ったとしても、挨拶程度のやり取りで済むでしょう。
検針員の給与額は募集先によって異なるため、複数の求人を比較して、待遇がよい会社を選びましょう。
ビルメンテナンス
ビルメンテナンスは、大規模な施設の管理・点検を行う仕事です。ホテルや病院など施設のオーナーや利用者と関わる機会が少ないうえ、慣れれば1人で業務を担当できます。
仕事の内容は、電気や空調などの設備管理がメインです。特別なスキルや経験は必要ありませんが、昇給や正社員登用を目指すなら次の資格取得が必須です。
- 第2種電気工事士
- 第3種冷凍機械責任者
- 2級ボイラー技士
- 危険物取扱者乙種第4類
ビルメンテナンスは、資格の取得で貴重な人材としてキャリアを上げられるため、人と関わらず収入を上げたい方におすすめの仕事といえます。
工場作業員
工場作業員の仕事は、ライン作業やピッキング作業が中心となります。
- ライン作業:ベルトコンベア上の商品を加工する
- ピッキング作業:倉庫内から出荷指示のあった荷物を取る
会話を必要とする作業が少なく、人と関わりたくない人に向いています。声を出す場面は、挨拶・安全確認・質問や、ミスの報告程度です。作業を覚えるまでは一緒に作業をすることもありますが、基本は1人で作業を行うため、会話の機会がほとんどありません。
トラック運転手
トラック運転手は、指定の場所までトラックを運転し、荷物を届ける仕事です。長距離を1人で運転するため、コミュニケーションの必要がありません。会話が必要になるのは、荷物の受け渡しを行う際に限られます。
体力のある人であれば、荷下ろしや積み込みも問題なく行えるでしょう。また、決められた時間までに配送が終われば、余った時間を自由に使えるのも利点です。各地の温泉やグルメを楽しめるので、旅好きな人に向いているでしょう。
配達ドライバー
配達ドライバーは、個人宅や企業・店舗に荷物を届けるドライバーです。主な業務は運転と配達のみで、会話が必要なのは引き渡しのタイミングに限られます。社内でも配送先の確認ができれば、会話しなくても問題ありません。
近年は通信販売の需要拡大により、個人宅向けの配達ドライバーが不足しています。今後も需要は上がる可能性が高いため、就きやすい仕事といえるでしょう。
清掃員
清掃員は、施設内外の清掃を行う仕事です。商業施設や病院、ビルなどを決められた時間までに清掃します。自分の担当場所さえ清掃できれば、同僚・利用者と会話する必要がないため、コミュニケーションが苦手でも活躍できるでしょう。
また、1人で清掃できる現場を選べば、会話を極力減らせるのも利点です。年齢や経験を問わずに採用してくれる求人が多く、勤務期間や雇用形態も選べるため、自分のライフスタイルに合わせて働けます。
自動販売機の補充スタッフ
自動販売機の補充スタッフ(ベンダー)は、自動販売機にドリンクを補充する仕事です。空き缶・ペットボトルの引き取りや、売上の回収も業務に含まれます。
補充・回収には体力も必要ですが、基本は1人で行えるため、会話が必要ありません。ただし、駐車禁止区域で補充を行う際は、車に残るスタッフ(横乗りスタッフ)と2人で業務を行う必要があります。
新聞配達
新聞配達は、企業や家庭に新聞を配る仕事です。自転車やバイク、車で契約先を回って配達を行うほか、チラシの折り込みや集金・営業の仕事も行います。正社員であれば営業を任されることもあるため、人と関わりたくない方はアルバイトがおすすめです。
自転車やバイクに乗れるなら、特別なスキルは必要ないため、未経験からでも始められます。配達中はほとんど話さないため、コミュニケーションが苦手な方にも向いている仕事です。
農家
農家は、畑や水田で農作物の育成を行い、出荷する仕事です。朝早くから畑・水田に出て、草取りや水やりを行います。時期によっては、種まき・田植え・収穫なども必要です。
仕事中は会話する機会がないため、人と関わる機会を減らしたい人に向いているでしょう。
農家になるには、個人事業主になるか、農業法人に就職する必要があります。個人事業主は天候次第で収入が大きく変わるため、安定を求めるときは農業法人への就職がおすすめです。
人と関わらない仕事のメリット2つ
人と関わらない仕事のメリットは、次の2つです。
- 人間関係の悩みが少ない
- マイペースに進められる
人間関係にストレスを感じる人は、上記のメリットの恩恵が大きいでしょう。
メリット1:人間関係の悩みが少ない
人と関わらない仕事に就くと、社内・社外の人と会話する機会が少ないため、人間関係の悩み・トラブルを抱えにくくなります。
コミュニケーションが苦手にもかかわらず、人間関係の悩みが多い仕事を続けると、精神的に疲れてしまうリスクもあります。会話が苦手な人や、人間関係の悩みを抱えたくない人は、人と関わらない仕事がおすすめです。
メリット2:マイペースに進められる
個人でできる仕事は、期限さえ守れば自分のペースで進められます。周囲と進捗を合わせたり、打ち合わせや会議で時間を取られたりしないので、ペースを乱されることがありません。
仕事を計画通りに進めたい方や、スケジュール管理ができる方は、人と関わらない仕事のほうがストレスを抑えられるでしょう。また、仕事に集中できるため成果が出やすく、やりがいに繋がりやすいのも利点です。
人と関わらない仕事にありがちな2つのデメリット
人と関わらない仕事には、次のようなデメリットもあります。
- 将来性が低い
- 収入が低い傾向にある
デメリットをひとつずつ見てみましょう。
デメリット1:将来性が低い
未経験でも就ける仕事は、単純作業や肉体労働が多く、キャリアアップに繋がりにくいのが難点です。特別なスキルを必要としないのはメリットですが、誰でもできる仕事であるため、将来性に欠けます。
単純労働や肉体労働を選ぶ場合は、転職する場合も考えて資格の勉強をしましょう。スキルが身に付く仕事と兼業するのも、ひとつの手段です。準備をしておけば、仕事がなくなったとしても、生活資金を確保できます。
デメリット2:収入が低い傾向にある
単純作業の仕事は、専門的な知識やスキルを必要とする仕事に比べて、収入が低くなります。人と関わりたくないと考えて転職すると、収入が下がることもあるでしょう。
また、アルバイトや契約社員など正社員以外の勤務形態で働く場合は、昇給が望めません。給与を上げたい場合は、次の方法を試してみてください。
- 正社員の求人を探す
- 資格やスキルを身に着け、正社員登用を目指す
ただし、正社員登用されるには、ある程度のコミュニケーションも求められます。
人と関わらない仕事の探し方3つ
人と関わらない仕事を探す方法は、次の3つです。
- 求人サイト
- ハローワーク
- 転職エージェント
ひとつずつ解説します。
求人サイト
求人サイトは、企業の求人広告が集まったWebサイトです。掲載された求人数が多いため、自分の希望に合った仕事が見つかりやすい傾向にあります。
近年は、職種やこだわりの条件で求人を検索できる機能もあります。たとえば、「黙々とできる仕事」「話さないでOK」といった条件の仕事を探せば、人と関わらない仕事を見つけやすくなるでしょう。
ハローワーク
ハローワーク(公共職業安定所)で仕事を紹介してもらうのも、人と関わらない仕事を探す方法のひとつです。ハローワークは無料で利用でき、就職・転職の相談に乗ってもらえるため、直接足を運んで転職活動したい方に向いています。
面接対策も受け付けているので、人と話すのが苦手な方でも仕事に就きやすくなるでしょう。ただし、ハローワークの仕事は早期離職率が22.2%(2022度)と高い傾向にあります。(※)就職前に勤務条件を入念に確認し、ミスマッチを防ぐのが大切です。
(※)参考:公共職業安定所(ハローワーク)の主な取組と実績(令和6年4月)P9
転職エージェント
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人と関わらない仕事なら人間関係のストレスを抑えて働ける
人間関係にストレスを感じる人は、人と関わらない仕事への転職がおすすめです。近年では職場内の人間関係を避けたい人が多かったり、リモートワークが発達したりしたことで、人と関わらずに働ける求人が増えています。
人と関わらない仕事に就くことで、人間関係の悩みから離れ、自分のペースで働ける環境が手に入るでしょう。
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