ドローンが普及し始め、警備業にもドローンを使った警備の可能性も見えてきました。警備業にはどのようにドローンを取り入れるのが良いのでしょうか。今回は、ドローン活用における具体的な事例やメリットなどについて紹介します。
警備業におけるドローン活用事例
ドローンとは、遠隔操作ができる無人の航空機のことで、農業や工業、芸能など、さまざまな分野で導入が進んでおり、もちろん警備業でもその流れに乗っています。
たとえばドローンを警備員代わりに活用するというのもひとつの例です。2012年にセコムが「セコムドローン」の計画を発表し、2015年から本格的なサービスを開始しています。
また、オンラインセキュリティシステムで機械警備に分類されるシステムにドローンを活用するという方法や、侵入監視サービスで、異常発報でドローンが出動し、侵入者や車の写真撮影を行うという活用法もあります。
ほかにも、巡回監視サービスとしてドローンが施設内を巡回して、ライブ撮影するサービスも注目されているサービスのひとつです。固定カメラよりも死角が少なく、広範囲の撮影が可能なのがメリットになります。
警備業にドローンを導入するメリット
警備業にドローンを導入したらどのようなメリットがあるのでしょうか。
慢性的な警備員不足を解消
警備員は慢性的な人手不足の状態にあります。ドローンを警備員代わりに活用することでその人手不足を解消することができるのがメリットのひとつです。
また、警備員の安全確保に効果的であるというのもメリットになります。犯罪者から警備員が距離を置くことができ、事件・事故に巻き込まれるリスクを軽減できるのです。
そうすれば、安全な職場としてのイメージアップにも貢献でき、職場環境を改善して採用面でも良い影響が期待できます。
犯罪を未然に防ぐ効果が高い
ドローンがサーチライトやスピーカーで警告することで、犯罪を未然に防ぐこともメリットだといえます。ドローンなら広範囲を俯瞰監視でき、赤外線カメラを使った暗視も可能なので非常に効果的です。
ほかにも、ドローンがあることで威圧効果が高く、スポットライトやスピーカーを取り付けることもできるため、犯罪の抑止にもつながります。海外では遭難者の捜索や救助にも活用されているほど有用な機能なのです。
今後の警備業におけるドローンの活躍
ドローンの活用事例は今後も増えることが予想されています。テロ活動の未然防止や逃走犯の追跡など、社会的な期待も大きいといわれています。
ただし日本国内では法的・技術的なハードルが高いのも事実です。たとえば、小型無人機等飛行禁止法の規制、航空法による人家の集中地域でのドローン規制、顔認識機能を使った警備では、個人情報保護法等による制限があります。
ほかにも、飛行時間の短さや通信可能距離が短いなどの技術的なハードルもあり、まだ実用化には程遠いです。しかし、課題はあるものの、警備業界でのドローンの活用は需要が高いため、今後はより技術力と法整備が改善されて導入が進むと思われます。
まとめ
今回は警備業のドローン活用法と事例について紹介しました。警備業はドローンの導入によってますます活性化する業界です。まだまだ法整備や技術面などの課題がありますが、今後は平準化が進むと考えられるでしょう。近代化する警備業界に興味を持った方は、ぜひ警備員の仕事を検討してみてはいかがでしょうか。