徹底解説!空港保安警備業務検定の全て!

空港保安警備業務検定の申込方法から試験内容、合格後の流れについて詳しく解説します。

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空港保安警備業務検定って何?

警備業には3種類の国家資格があります。「警備員教育指導責任者」「機械警備業務管理者」「警備業務検定」です。警備業務検定は業務内容によって6種類に分けられ、その1つが空港保安警備業務検定です。この資格保持者は、空港保安警備に関する知識、技術を持っていることを公的に認められることになります。
空港保安警備業務検定を取得するメリットとして、資格手当が貰える、できる業務が増える、役職に就く可能性が上がる、などが挙げられ、属する警備会社によって詳細は異なります。

資格保持者の配置基準

空港保安警備業務検定の資格保持者を配置しなくてはいけないと、法律で定められています。

  • 空港など、空港保安警備を行う場所には、空港保安警備業務1級の資格取得者を1人配置しなければならない。
  • X線透視装置が設置されている場所には、1級または2級の資格保持者を1人以上配置しなければならない。(上記の資格保持者を除く)

空港保安警備業務検定取得の方法

警備業務検定の資格取得方法として、「直接検定」と「特別講習」の2種類があります。

  • 特別講習
    「有限会社航空保安警備教育システム」という会社が開いている講習会を受け、その後の試験に合格すると資格を取得できます。講習を受けた後に試験に臨めるので合格率は高いですが、警備会社に属する人しか受けられません。資格取得支援として全額負担してくれる警備会社が多いです。
  • 直接検定
    公安委員会が実施している試験に合格すると資格を取得できます。特別講習よりも割安で日数も短いですが、実技試験もあるので自力で試験勉強をするのは難しいです。

資格試験免除の条件

以下の項目に当てはまる人は、試験免除になります。

  1. 旧空港保安警備業務検定に合格していて、現在の検定に改定される時に空港警備員として働いていた。更に、空港警備員として1年以上働いている人。
  2. 旧空港保安警備業務検定に合格しており、当時この検定に関する講習の講師をしていた人。更に、1年以上講師として働いている人。

空港保安警備業務検定の申込方法

特別講習で取得する方法

空港保安警備業務検定の特別講習は毎月行われています。

1次申込と2次申込があるので注意してください。まず、「航空保安警備教育システム」に1次申込のE-mailを送付します。先着順なので、HPで申込開始の案内があるかよくチェックしてください。属する警備会社の窓口を通して申し込みがされます。
1次申込が通った人には、その旨を伝えるE-mailが送付されるので、2次申込として必要書類を郵送で送ってください。必要な書類は以下になります。

  1. 受講申込書
  2. 受講票
  3. 警備員従事証明書

「航空保安警備教育システム」のHPから印刷可能です。また、空港保安警備業務検定1級の講習に申込む人は、1~3に加え、空港保安警備業務検定2級の合格証明書の写しも用意してください。

2次申込が通った人には、その旨を伝えるE-mailが送付されるので、手数料などを振り込んでください。講習受講料は1・2級共通で54,000円です。

直接検定で取得する方法

空港保安警備業務検定の直接検定は年に1度行われています。

日時や内容について警視庁のHPなどで案内があるので、よく確認してください。1次申込は電話での申し込になります。こちらも先着順なので注意してください。1次申込に通った人は、指定された場所に必要書類の提出と手数料の支払いをしてください。必要な書類は以下になります。

  1. 検定申請書
  2. 住所が書かれた書類、または営業所所属証明書:警備会社の営業所に属していることを証明する書類。
  3. 写真2枚:申請6ヶ月以内に撮影したもの。正面、上3分身、無帽、無背景で、縦3cm、横2.4cm以内。裏面に氏名、撮影年月日を記入。合格した場合、追加で2枚必要。

検定申請書は警視庁のHPから印刷可能です。また、空港保安警備業務検定1級の講習に申込む人は、1~3に加え、以下の書類のどちらかを用意してください。

  1. 営業所所属証明書:警備会社の営業所に属していて、2級合格証明書を受け取った後に1年以上警備業に従事したことを証明する書類
  2. 1級検定受験資格認定書の写し

受験料は、1・2級共通で16,000円です。申請後に連絡があるので、申請先の警察署で受験票を受け取ってください。

空港保安警備業務検定の詳細

空港保安警備業務検定は1級か2級、特別講習か直接検定かによってそれぞれ受験資格、試験内容などが異なります。

空港保安警備業務検定の特別講習

  • 受験資格:空港保安警備業務検定1級を受けるためには、空港保安警備業務検定2級の合格が必須です。

1級2級
2級合格証明書受け取り後、空港警備員として1年以上警備業に従事。 制限なし
  • 講習内容:学科講習7時限と実技講習5時限(1時限を50分とする)が、2日間にわたって開かれます。講習後の試験4時限に合格する必要があります。
  • 合格基準:学科、実技共に90点以上で合格です。
  • 受験料:1・2級共に54,000円です。

空港保安警備業務検定の直接検定

  • 受験資格:空港保安警備業務検定1級を受けるためには、空港保安警備業務検定2級の合格が必須です。

1級2級
2級合格証明書受け取り後、空港警備員として1年以上警備業に従事 。
または、2級合格と同等の能力があると公安委員会に認められる。
制限なし
  • 試験内容:学科と実技があり、警備の基本知識や手荷物検査などについての問題が出ます。
1級の学科試験
(20問100点60分)
2級の学科試験
(20問100点60分)
・警備業の基本知識
・法律について
・お客様対応
・手荷物検査
・空港について
・空港保安警備の管理
・不審者、不審物への対応
・警備業の基本知識
・法律について
・お客様対応
・手荷物検査
・空港について
・不審者、不審物への対応
1級の実技試験
(100点から減点法)
2級の実技試験
(100点から減点法)
・お客様対応
・手荷物検査
・空港保安警備の管理
・不審者、不審物への対応
・お客様対応
・手荷物検査
・不審者、不審物への対応
  • 合格基準:学科、実技共通で90点以上で合格です。
  • 受験料:1・2級共に16,000円です。

空港保安警備業務検定合格後の流れ

試験に無事合格したら、合格証明書も申請しましょう。空港保安警備業務検定1級の受験資格の1つに、2級の合格証明書があります。必要な書類を、以下のどちらかに申請してください。

  • 自分の住所を管轄にする警察署の生活安全防犯課
  • 自分の属する警備会社の営業所を管轄する警察署の生活安全防犯課

証明書を貰うための必要書類、手数料

警視庁か東京都警備業協会のHPからダウンロードできる書類もあります。書類に不備がなければ、1ヶ月程度で合格証明書が届きます。

  1. 合格証明書交付申請書:東京都警備教会のHPから記載例のダウンロード可。
  2. 講習会修了証明書または成績証明書:交付日から1年経過すると無効。特別講習を受講した人は航空保安警備教育システム、直接検定を受けた人は都道府県の公安委員会がそれぞれ交付。

  3. 履歴書:様式の指定なし。写真(9)が貼れるもの。
  4. 住民票の写し:マイナンバー記載なしで、本籍地のもの。(外国人は国籍など)コピー不可。
  5. 身分証明書:本籍地の市区町村長が証明しているもの。
  6. 検定用誓約書:警視庁のHPからダウンロード可。警備業法に反していないことを誓うもの。
  7. 検定用診断書:警視庁のHPからダウンロード可。 アルコールや覚醒剤などの中毒者ではないこと、警備業に適切な意思疎通が可能であることを診断するもの。
  8. 検定用営業所所属証明書:警視庁のHPからダウンロード可。 自分が警備会社に属している場合に必要。
  9. 写真:申請6ヶ月以内に撮影したもの。正面、上3分身、無帽、無背景で、縦3㎝、横2.4㎝以内。裏面に氏名、撮影年月日を記入。履歴書に貼る分も必要なので2枚準備。

※3~9の書類は、証明書申請日の3ヶ月前までに発行、作成されている必要があります。

  • 手数料:交付に10,000円、書き換えに2,200円、再交付に2,000円がかかります。

徹底解説!空港保安警備業務検定の全て!まとめ

空港保安警備業務検定は、空港保安警備員の取得が推奨されている国家資格です。警備会社に入る前に取得する必要はなく、多くの警備会社で資格取得の支援を行っています。

空港保安警備業務検定の中でも、1級と2級、特別講習と直接検定で申し込み方法や受験料などが異なるため、注意してください。

合格証明書をもらうためにも、必要書類や手数料がかかります。警視庁のHPからダウンロードできる書類もあります。書類に不備がなければ、1ヶ月程度で合格証明書が届きます。

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