警備業界というのは離職率が高いといわれています。警備員は社会にとって必要不可欠な仕事ですが、なぜ辞める人が多いのでしょうか?
今回は、警備員の離職率が高い理由について、具体的な理由を解説します。
現在警備員を始めるべきか、または続けるべきか悩んでいる方は、記事の内容を参考にしてみてください。
目次
警備員の離職率が高い理由
全国警備業協会の「基本問題諮問委員会調査部会」の報告によると、警備員の平均勤続年数は全職種と比べて低く定着率が悪いことが分かります。もちろん勤務する警備会社や配属先の環境、警備員という職種に対する個人の相性による影響もありますが、何が警備員の離職率を高めているのでしょうか。
厳しい労働環境
警備員の拘束時間は、最短で9時間、長ければ24時間と、長時間労働が一般的です。立ちっぱなしの配属先であれば体力も必要です。厳しい気候や危険が伴う現場など、厳しい労働環境で働くこともあります。
労働環境は警備の種類や企業によって異なるので、警備の仕事を長く続けるには自分に合っている環境を選ぶことが大切です。
責任感が求められる
警備員の仕事は、常に気を張っていなければなりません。金品の警備を怠ると大きな損害を被る可能性がありますし、工事現場や危険物を扱う場では気を抜くと大きな事故につながります。
緊張感は、一緒に働く人や現場の向き不向きによって異なります。相性のいい現場と出会えれば働きやすくなるでしょう。
収入が平均よりも低い
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、全職種の平均月給額が30万4000円程度であるのに対し、警備員は約20万円です(平成27年度)。
収入の低さから警備員の仕事を離れる人もいますが、警備の種類や所有資格、勤務先によって給与は異なります。福利厚生や賞与などを含めると十分な年収となる会社もあるため、勤務先選びは重要です。
警備員という仕事を続けるメリット
離職率が高い警備の仕事ですが、警備員を続けることでメリットもあります。
頑張った分だけキャリアアップできる
警備員になるためには、学歴や特別な資格は必要ありません。いい意味で実力社会なので、今後のキャリアアップができるかどうかは、経験や実力次第で決まります。
資格を取得することで、給与がアップしたり専門的な業務に携われたりする可能性が出てきます。また、離職率が高いと競う相手も少なくなるため、自分が続けることで管理職に昇進するチャンスが大きいともいえるでしょう。
人々の命や財産を守っているという実感ができる
警備員の仕事は、人の命や財産を直接守るやりがいのある仕事です。働いていると、日々そのことを実感できるでしょう。
交通誘導警備がいなければ事故の可能性が高まりますし、施設警備では警備員がいるだけで安心感を与えたり、犯罪の抑止力になったります。
「ありがとう」と言ってもらえる
警備の仕事をしていると、毎日多くの人と出会うので、その分コミュニケーションをとる機会に恵まれます。人に安心感を与える仕事のため、警備員は感謝されることの多い職種です。日々、人の役に立っていると感じることのできる仕事でしょう。
まとめ
警備員は、心身ともに厳しい労働環境や収入の低さから離職する人もなかにはいます。しかし、頑張った分だけキャリアアップできる、人の役に立つやりがいのある仕事でもあります。
警備会社や一緒に働く人によって業務内容や労働環境は異なるので、警備の仕事の中で自分に合った環境を求めるのもひとつの手です。