人々の平和な暮らしを守るために欠かせない職業、それが警備員です。警備員の仕事を続けていく中で、より上を目指すためには、隊長になるというルートがあります。ここでは、警備員から隊長になるまでの流れを解説していきます。
警備員から隊長になるまでの流れ
警備員から隊長になるには、まず警備業務検定の1級および指導教育責任者の資格を取得する必要があります。警備員になる段階では特に資格などは必要ありませんが、警備員としてキャリアアップを考えるのなら、警備員業務検定の資格取得は必須といって良いでしょう。
ここで注意してほしいのが、警備員の業務には種類があるという点です。
警備員の業務は、施設警備や巡回警備、また保安警備や機械警備などを行う「1号警備業務」、交通誘導や雑踏の警備を行う「2号警備業務」、貴重品や核燃料などの危険物を取り扱う「3号警備業務」、いわゆるボディガードに当たる「4号警備業務」の4種類の区分があります。
したがって、キャリアアップを目指すのであれば、警備業務検定の1級および指導教育責任者の資格は、これらの1~4号の業務区分ごとに取得する必要があります。
警備員の業務を行うこと自体には資格や経験は特に必要ありません。
しかし、「警備員等の検定等に関する規則」の第2条には、資格取得者の配置基準が定められています。つまり、どのような警備の現場であっても、そこには法で定められた配置基準に従って特定の資格を持った人員を決まった数配置しなければいけないのです。
そのため、警備員の資格を持っていれば、常に需要があるのです。
警備員の業務は資格を取得していくごとにステップアップし、現場のリーダーなどの隊長を補佐する立場になれます。警備員のキャリアイメージは、見習いからスタートし一般警備員を経て隊長となります。
さらに、そこから司令業務、教育係、管理職などへとステップアップできるのです。
隊長になるメリットは?
警備員の資格を取得して隊長になることには、さまざまなメリットがあります。代表的なものは給与のアップでしょう。見習い期間から一般警備員までのおおよその年収は150万円~200万円となっていますが、資格を取得して隊長になれば、年収は250万円~300万円までアップします。警備員の仕事を長く続けたいと考えているのなら、資格取得を強くおすすめします。
また、資格を取得して隊長になることは、そこから先のキャリアパスに広がりをもたせることにも繋がります。隊長になって現場に出続けるのはもちろんのこと、司令室から現場の警備員に的確な指示を出す司令業務、これから現場に出て警備員として働くスタッフを育成する教育係、警備員全体を管理しクライアントとの打ち合わせを行う管理職など、様々なコースが選べるようになるのです。
警備員としてのキャリアアップを考えるなら、最初から階級制度が明確な警備会社に入るのがいいでしょう。階級制度が明確な警備会社であれば、昇任試験に合格することで幹部候補生になることもできるので、より明確なキャリアアッププランを組むことができるのです。
まとめ
警備員としてキャリアアップを考えるなら、資格を取得して隊長になることをおすすめします。警備員の資格は1~4号警備業務ごとに取得する必要があるので注意しましょう。隊長になれば、司令業務・教育係・管理職といった、先のキャリアプランが広がります。